
生理前や生理中になると、理由ははっきりしないのに体が重い、気分が落ち込む、やる気が出ないと感じることがある人は少なくないと思います。
普段は気にならないことにイライラしたり、ちょっとしたことで涙が出そうになったりして、自分の性格が変わったように感じることってありませんか?
こうした変化が起きると、ただの気の持ちようなのかもと感じたり、体調管理ができていないのではないかと自分を責めてしまう人もいます。
ただ、あとから振り返ると、毎月似たタイミングで同じような不調を感じていることに気づくことはありませんか?
そう考えると、単なる気分の問題ではなく、体のリズムと関係している可能性もあるのではないでしょうか。
この記事では、PMS※や生理中にしんどいと感じやすい理由を整理しながら、日常生活の中で取り入れやすいセルフケアの考え方を紹介していきます。
体調の波に振り回される感覚を少しでも減らしたいと考えている人が、自分の状態を理解するきっかけになればうれしいです。
※PMSとは…月経前症候群の略で、生理前に起こりやすい心や体の不調の総称を指します。代表的な変化として、気分の落ち込み、イライラ、眠気、だるさ、頭痛、胸の張りなどを感じる人もいます。
※受診の目安について
以下のような場合は、セルフケアだけで無理をせず、婦人科の受診も検討してください。
・症状が毎回ひどくなる、長引く
・日常生活に支障が出るほどつらい
・痛みや気分の落ち込みが強い
そもそもセルフケア・フェムケアについては『フェムケアとセルフケアの違いとは?混同しがちな言葉をわかりやすく整理』こちらの記事でまとめています。
まずは、なんとなく不調が続くと感じる原因を整理する
不調の原因が分からないと不安が強くなる理由
体調が悪いと感じているのに理由がはっきりしないと、それだけで不安が大きくなることがあると思います。
風邪のように原因が分かる不調は対処もしやすいですが、理由が分からない不調は対策の取り方が見えにくく、余計にしんどさを感じやすい人もいるのではないでしょうか。
特に女性の体調変化は外から見えにくいため、自分だけがおかしいのではないかと考えてしまうこともあるかもしれません。
原因を特定できなくても、体の変化が起きていること自体を認識するだけで気持ちが少し落ち着く場合もあるので、まずは自分の変化に目を向けてみるのもいいかもしれません。
体調の波は生活習慣だけが原因ではないと感じるケース
体調が崩れると生活リズムや食事、睡眠を見直そうと考える人は多いですが、それでも改善しないときは別の要因が関係している可能性があります。
生活習慣に問題があるわけではないのに周期的に不調が来る場合、自分の努力不足だと感じてしまうこともあるかもしれません。
ただ、体の状態は生活習慣だけで決まるわけではなく、周期的な体内変化が関係していると感じるケースもあります。
自分では制御できない要因もある、そのような可能性があるということも忘れないでいてください。
周期と体調を照らし合わせてみるという視点
なんとなく不調が続くと感じるとき、日付や周期と体調を並べてみると一定の傾向に気づくことがあります。
例えば、決まった時期に眠気が強くなったり、集中しにくくなったりする場合、それは偶然ではなく体のリズムと関係している可能性もあるかもしれません。
こうした傾向が見えてくると、調子が落ちる時期をあらかじめ想定できるため、予定を軽くしておくなどの対処ができるようになります。
周期と体調を関連づけて見る視点は、自分の状態を客観的に理解する助けになる一つの手段だと感じます。
PMS期と生理中で起きやすい変化の違い
PMS期と生理中はどちらも体調や気分が揺らぎやすい時期ですが、起きている身体の状態とホルモン環境は異なります。
それぞれの特徴を理解しておくことで、自分の不調の原因を見極めやすくなり、対処方法も選びやすくなると思います。
PMS期に起きやすい変化
PMSは月経前、主に排卵後から生理開始までの期間に現れます。この時期は黄体ホルモンが増え、神経伝達物質の働きにも影響を及ぼします。
代表的な変化は以下です。
・イライラや不安感など情緒の不安定
・眠気または不眠
・むくみ、体重増加感
・胸の張り
・甘いものや炭水化物への強い欲求
精神症状が目立つ人はPMS期に不調を感じやすく、身体症状中心の人はむくみや張りとして自覚することが多い傾向があります。
生理中に起きやすい変化
生理が始まると女性ホルモンは一度大きく低下し、子宮内膜が剥がれ落ちる過程で炎症反応が起こります。
その影響で次のような症状が出やすくなると言われています。
・下腹部痛や腰痛
・強いだるさ、疲労感
・頭痛
・下痢または便秘
・集中力の低下
PMS期が精神面中心なのに対し、生理中は身体症状が前面に出やすいのが特徴です。
違いを見分けるポイント
自分がどちらの時期に弱いかを判断するには、症状の内容とタイミングを記録するのが有効です。
例えば、
・生理前だけ落ち込みが強い → PMS傾向
・生理開始と同時に痛みが出る → 月経症状傾向
このように時期と症状をセットで把握すると、自分に必要な対策が明確になると思います。
しんどい日に無理をしないためのセルフケアの考え方
体調が落ちている日に普段どおり動こうとすると、思った以上に負担が大きいと私は感じることがあります。
以前は気合いや根性の問題だと思っていた時期もありましたが、周期によってコンディションが変わる前提で考えるようになってから、行動の選び方を調整することが必要だと感じるようになりました。
この章では、しんどい日を乗り切るためではなく、しんどい日を消耗せずに過ごすための考え方を整理します。
調子が悪い日は頑張らないと決める
不調の日でも普段通りに振る舞おうとすると、体調以上に精神的な負担が増えます。
特に生理前や生理中は集中力や判断力が落ちやすいと感じる人も多く、普段なら問題なくこなせる作業でも負担に感じる場合があります。
そのため、あらかじめ調子が悪い日は出力を落とすと決めておくと、必要以上に自分を追い込まずに済むのではないでしょうか。
これは怠けるという意味ではなく、その日の体調に合わせた適切な配分を選ぶという考え方に近いです。
常に同じパフォーマンスを維持しようとするよりも、波がある前提で動くほうが結果的に安定した成果が得られるのではないでしょうか。
体調に合わせて予定を変える工夫
不調の時期に重要な予定を詰め込みすぎると、体調だけでなく気持ちも消耗しやすいと感じることがあります。
周期の傾向が分かってくると、この週は負担を減らしたほうがいいと判断できる場面が増えてきます。
例えば、重要な判断が必要な予定や人と長時間関わる予定は比較的調子が安定している時期に入れる、逆に体調が落ちやすい時期には単独作業やルーティン作業を中心にするなど、スケジュールの配置を調整するという方法があります。
なかなか自身ではコントロールが効かない予定もあるかもしれませんが、調整できる範囲でスケジュールの移動をしてみるのも一つの工夫だと思います。
周囲に伝えるかどうかの判断
体調の波について周囲に共有するかどうかは人によって考え方が分かれる部分だと思います。
伝えたほうが調整しやすいと感じる人もいれば、あえて伝えない方が気持ちが楽だと感じる人もいます。
大切なのは、伝えるべきかどうかではなく、自分が楽に過ごせる選択を基準に考えることだと思います。
たとえば、あらかじめこの時期は体調が落ちやすいと共有しておくことで無理な予定を避けやすくなる場合もありますし、逆に何も言わず自分の中だけで調整した方が負担が少ないと感じるケースもあります。
周囲に合わせるのではなく、自分の消耗が少ない方法を選ぶという視点を持つことで、セルフケアは続けやすくなるのではないでしょうか。
わたしが体調が悪い自分を責めなくていいと思えた理由
わたし自身、以前は体調が崩れるたびに気持ちの持ちようだ、自己管理が足りないのでは、と考えてしまうことがありました。
ただ、女性の体について知り、周期による変化を知ってからは、調子の波は意思の問題ではなく体の仕組みによるものなのだと思うようになりました。
そう感じ始めてから、セルフケアの一環として不調のときの受け止め方が少しずつ変わってきた実感があります。
気分や性格ではなく体の変化かもしれないと気づくこと
気分が落ち込んだりイライラしやすくなったりすると、気分や性格の問題だと思い込んでしまうことがありました。
特に理由が思い当たらない場合ほど、自分の内面に原因があると感じやすかったです。
しかし、周期を記録してみると同じ時期に似た状態が繰り返されていると気づきました。
このパターンに気づいたとき、気分や性格ではなく体の変化が影響している可能性もあるのではと考えられるようになりました。
そう思えるだけでも、自分への評価が少しやわらぐ感覚がありました。
比較をやめたときに楽になる感覚
体調の波があると、周囲と同じように動けない日が出てくることがあります。
そのたびに「他の人は普通にできているのに…」と思ってしまい、余計につらく感じることがありました。
ただ、人それぞれ体質も周期の重さも違うと理解してからは、単純に比べる意味はあまりないのかもしれないと感じるようになりました。
比較の基準は他人ではなく、昨日の自分や先月の自分に変え、自身の周期を確認したり、できていない部分より整っている部分に目を向けるようにしています。
不調を前提に生活を組むという考え方
毎月かならず生理による不調はやってきます。
そのため毎日同じ状態で過ごせる前提で予定を立てていると、不調の日に予定がすべて崩れてしまう……と思うことがありました。
以前はその崩れを失敗のように感じていましたが、そもそも波がある前提で生活を設計した方が現実に合っているのではと思うようになりました。
例えば、体調が落ちやすい時期には予定を軽めにしておく、重要な判断は調子が安定している日に回すなど、最初から変動を織り込んでおく方法があります。
この考え方に切り替えてからは、予定通りに進まない日があっても想定内だと受け止めやすくなったと感じています。
日常生活の中で取り入れやすいケア習慣
体調を整えたいと思っても、特別なことを始める必要はありません。
セルフケアは生活の流れの中に自然に組み込めるもののほうが続きやすいと思います。
ここでは、日常の中で無理なく取り入れやすいと感じた習慣をまとめます。
体を温める習慣
冷えを感じやすい時期は、体調の波も強く出やすい気がすることがあります。
特に下半身が冷えるとだるさや重さを感じやすくなることがあったため、温かい飲み物を選ぶ、入浴時間を少し長くする、腹部を冷やさない服装にするなど小さな対策を試してみました。
大きな変化があるわけではなくても、冷えを感じる時間が減るだけで体が楽だと思える瞬間が増えたように感じることがあります。
休むタイミングを決めておく
疲れてから休もうとすると、気づいた時にはすでに余裕がなくなっていることがあります。
そのため、あらかじめ休む時間を決めておく方が安定しやすいなと感じます。
例えば、この日は早く寝る日、この時間は何もしない時間と決めておくと、体調が落ちたときの回復が早い気がすることがあります。
予定として休息を入れておく発想のほうが、自分には合っているなと思っています。
記録をつけて傾向を知る
体調の波は感覚だけで判断しようとすると分かりにくいことがあります。
簡単でも記録をつけてみると、調子が落ちやすい時期や回復しやすい行動の傾向が見えてくることがあります。
毎日細かく書く必要はなく、その日の気分や体調を一言残すだけでも、後から振り返ったときに気づけることがあります。
自分のパターンを把握できると、対策を考えるときの手がかりになるのではないでしょうか。
まとめ|不調は性格ではなく周期の影響かもしれない
生理前や生理中に感じるしんどさは、自分の性格や気の持ちようの問題だと思い込んでしまうことがありました。
以前は気分の落ち込みや集中できない状態を、自分の弱さだと感じてしまうこともありました。
ただ、周期と体調の関係を意識して振り返るようになってから、それらの変化は体のリズムによるものかもと思えるようになりました。
周期による変化を前提として生活を整えるようになると、無理をしない選択がしやすくなります。
頑張れない日があっても責めすぎず、調子が戻るタイミングを待てるようになると、気持ちの消耗が減るなと感じています。
セルフケアは特別なことをするものというより、自分の状態を知って普段の生活の負担を減らすための工夫の積み重ねなのかもしれません。
体調の波を敵として扱うのではなく、付き合い方を探す視点を持てると、日常の過ごしやすさが少し変わるように思えるのではないでしょうか。
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